小外科について
こんな症状のとき、ご相談ください。
・外傷(切り傷・擦り傷・咬傷・やけどなど)
・捻挫・打撲
・異物刺入(トゲやステープラーの針、釘が刺さった時など)
・皮膚の出来物の切除
・皮下粉瘤(アテローム)
・腱鞘炎・ばね指
小外科で対応する症状
小外科は、ちょっとした切り傷や擦り傷、咬傷、やけどなどの外傷、できもの、皮下腫瘤の切除などの小外科全般の外科処置、治療を行います。
怪我をされた場合には感染症になる可能性がありますので、早めに受診されることをおすすめします。
粉瘤の治療について
粉瘤(ふんりゅう)とは
粉瘤の治療
粉瘤は皮膚の下に小さな袋ができて、垢(角質)や皮膚の脂(皮脂)などの老廃物がたまった
アテロームとも呼ばれる良性の腫瘍です。
初めは米粒大であまり目立たず、触ると小さなしこりがが感じられます。
たまった垢や皮脂は袋の外には排出されないので、時間とともに少しずつ大きくなります。
粉瘤はニキビのように放置して治ったり小さくなることはありません。
粉瘤が細菌感染を起こすと痛みや腫れ、赤み、熱感といった症状が現れます。
粉瘤はサイズが小さくても薬では治せないので、基本的に外科手術となります。
表面の皮膚を紡錘形に切開して、袋状の構造物ごと摘出します。
腫瘍が大きくなれば切開も大きくなりますので、早めの手術をおすすめします。
大きなものでなければ、局所麻酔による日帰り手術が可能です。
粉瘤が大きく日帰り手術ができない場合は、提携する病院をご紹介します。
腱鞘炎(けんしょうえん)・ばね指 の治療について
腱鞘炎とは
指の付け根や手首などに痛みや腫れが起こり、曲げ伸ばしに不便を感じる病態のことです。
腱鞘炎は手や指の使いすぎで発症し、スマホの長時間使用も原因の一つです。
腱鞘炎は指を動かす「腱」の周囲で炎症を起こします。
この腱は手首のところで、その腱が骨と擦れて切れないよう、腱鞘と呼ばれるさやの中に収まっています。
この筒を「腱鞘」と呼び、腱鞘炎ではこの腱鞘と腱に炎症が起こり痛みが生じます。
腱鞘炎にはいくつかの種類があり、指に症状が現れるばね指、手首に症状が現れるドケルバン病などがあります。
腱鞘炎の治療
腱鞘炎の治療の基本は「安静」にすることです。
安静にする
手と指の使いすぎが原因ですから、できるだけ使わずに安静にすることが基本となります。
薬物療法
痛み止め効果のある、塗り薬・貼り薬・内服薬を使用します。
痛みが強い場合には、腱鞘の中にステロイド薬を注射します。痛み、炎症に対する効果が高く即効性が期待できます。
手術療法
再発を繰り返す場合などには、手術を検討します。
手術が必要と判断した場合には、提携する病院をご紹介いたします。
ばね指(弾発指)とは
指の曲げ伸ばしの際の動きが悪かったり痛んだり熱感を生じる疾患で、指の腱鞘炎のことです。
指の曲げ伸ばしや、手を握ったりする筋肉は前腕にあり腱(屈筋腱)がその力を伝えます。
屈筋腱は、指のつけ根から指先まで腱鞘の中を通っており、滑膜組織に包まれていることで腱がスムースに動きます。
この腱が通る腱鞘で炎症が起き、手のひら側の指の付け根に痛みが生じます。
我慢してそのまま放っておくと、腱や腱鞘が腫れて腱が腱鞘にひっかかり、カクカクとばねのような動きをしたり、
指が曲がらなくなったりする状態になります。
ばね指の原因は、手の使い過ぎによるもので、腱、腱鞘に負荷がかかり続けることで炎症をきたします。
女性に多く、妊娠時や産前・産後・更年期の方は女性ホルモンのとの関連から血行不良によってばね指が発症しやすくなるといわれています。
また、スポーツを行っている人や主婦など、手を頻繁に使う人、糖尿病、関節リウマチや透析など基礎疾患がある方にも発生しやすい傾向があります。
ばね指の治療
安静とストレッチ
ばね指の治療は指の可動を良くし、痛みを抑える治療が基本です。
初期段階では、手指の安静と手指のストレッチです。
腱鞘に負荷をかけないように第1関節、第2関節の伸展・屈曲運動を行っていきます。
40℃前後のお湯の中で手指の屈伸運動を行なうのはストレッチとしてとても有効です。
薬物療法
炎症がある場合は、炎症を抑える効果のある、塗り薬・貼り薬・内服薬を使用し症状を改善します。
痛みが強く日常生活に支障がある場合やばね指をくり返している場合は、ステロイド薬を注射します。
痛み、炎症に対する効果が高く、2ヵ月以上は無症状なことが多いですが、再発することも少なくありません。
※ステロイド注射を短期間に行うと腱が弱くなり切れてしまうことがあります。
注射を受けたことがある方は、必ず申し出をお願いします。
手術療法
再発を繰り返す場合などには、腱鞘の鞘を開く手術(腱鞘切開)を検討します。
手術が必要と判断した場合には、提携する病院をご紹介いたします。